こんにちは、MiRAiです。
名張育成会では様々な研修や事業提案会などを実施していますが、職員が主体となって業務改善を行い、その成果を報告する「実践報告会」を先日行いました。
実践報告会は、資格者が事業部門を横断して改善を行う「専門職部門」と、事業所内での課題を解決する「事業所部門」の二つがあります。
今回は、専門職部門として「介護福祉士」「社会福祉士」「精神保健福祉士」が、また事業所部門として「ワークプレイス栞」「ゆうら」の計5部門がその成果を発表しました。
まず「介護福祉士」の報告です。平成30年に情報収集シートと支援立ち上げシートの導入を目指す介護福祉士は、障害や健康などの状況を細かく分類し、それを介護に活かそうという計画を立てています。
2つの施設を横断して研究しています。平成27年度からICF(国際生活機能分類)活用の研究を始め3年目になり、今回はその成果と新たに見つかった課題を発表しました。
次に「社会福祉士」です。怒りのメカニズムに着目し、感情に振り回されずに利用者の方に良い支援を提供することについて考察した結果を報告しました。
社会福祉士として何ができるのか、昨年は「自己理解」「他者理解」に着目した研究を行い、本年度は感情をコントロールして利用者の方と対峙する必要性への気付きを深めました。
専門職最後は「精神保健福祉士」です。ピアサポーターの活動を支援し1年が経過しました。
その間、退院し社会復帰しようという方は出ず、ピアサポーターのモチベーションを維持することが今後の課題であると報告されましたが・・・
その直後に施設の代表より補足があり、「本日、ピアサポーターの支援を受けた方が退院されました。そして、その方からピアサポーターたちに“ありがとう”とお礼を言ってくれたことが嬉しかった。」と、うれしい報告が発表され、会場が温かい雰囲気に包まれました。
事業所部門では「ワークプレイス栞」が、併設する施設「アトリエ彩」で活動するアーティスト作品のアーカイブ化について、その取り組みを発表しました。近年では積極的に公募展などに応募し入選回数も増えてきたのですが、「作品の保護」「著作物の記録」「著作物の活用」という点で作品の管理方法に初めて基準を設けました。
また、アーカイブ化の作業を一部、近畿大学工業高等専門学校の生徒さんや、市内で活躍されるアマチュアカメラマンなどのボランティアを得て行い、地域密着の活動となりました。
最後に子どもの支援を行う「ゆうら」より、業務改善の報告がありました。
情報共有を、PDCAサイクルを活用して解決を図り、またその相乗効果としてチームワークの発展や職員のモチベーションUPに繋がりました。
締めくくりに宮田常務より「今回で10年目の開催を迎え、今まで取り組んできた職員に感謝したい。これまでに施設という枠を超えて解決された課題は多く、また一度だけで終わらず継続的に課題を深め取り組んでいるのは素晴らしいこと。これからも期待したい。」と講評されました。
取り組みの一つひとつに、10年という歳月の重みを感じた報告会となりました。