〈MiRAi〉成美を変えよう!「過ごし方」と「生活の場」の見直し

知的障害者の、日常の暮らしに寄り添う入所施設「成美」の自慢は、「大きなデイルーム」と「開放的な食堂」。しかし、コロナ禍や様々な問題を経験した今、これからの成美に必要なことは大きな空間よりも、もっと職員を身近に感じる時間や空間ではないかと取り組み始めたのが、「過ごし方」と「生活の場」の見直しです。

3つのエリアに区分した住まいの特徴に合わせて、一人ひとりに向き合う時間を作り出そう。職員を近くに感じることができる空間を増やそう。と取り組んでいます。広報紙MiRAi12月号と併せてご覧ください。

 

東棟1階では、「暮らし全般に介助の必要な方」への取り組みを行っています。

職員が一人ひとりの居室に出向く回数を増やし、5分でも10分でも時間を取ってお話ししたり様子を伺いながら、その方だけに向き合う時間・空間を大切にしています。

アニメをお部屋で静かに鑑賞するのが好きな方に寄り添って一緒にアニメを観ます。ほんの短い時間だけど、大勢の中では見逃されがちな小さな変化や、新しい一面を発見することもあります。

 

もちろん、皆が向き合って行うデイルームでの活動も、利用者さんにとっては楽しみの一つ!まずは、風船バレー。風船を目で追い、少しでも風船に触れようと身体を動かします。

 

この日は、東棟に隠したボールを探して持ち帰るゲームをしました。「どこにボールがあるの?」住み慣れた建物とはいえ、ボールが見つかると結構嬉しいもので刺激にもなります。また歩ける方は自分の足で探すので、結構な運動にもなります。

 

東棟2階では、「ご自身で身の回りのことができる方」への取り組みを行っています。成美から少し離れた、創作工房だった場所に毎日出向き、「のんびり」というコンセプトで編み物や創作活動など、その人らしい日々の暮らしに寄り添っています。

 

のんびりと時を過ごす。その時のお天気や気分によって、一日風に当たって過ごすこともあります。

 

西棟では「特性により様々な配慮が必要な方」への取り組みを行っています。

集中力をつけて作業や活動に取り組めるよう、また得意なことなどに個性が発揮できるよう少しでもやりがいを感じてもらえればと一人ひとりに向き合っています。

 

もう一つの取り組みは、職員から保護者へ宛てた「お手紙」を始めたことです。

毎月1回、担当している入所者の暮らしぶりを、写真を添えてお伝えしています。入所者に思いを馳せながら自分の思いを整理し言葉に表わすことで、報告書などと違って気持ちが伝わるからなのでしょうか。嬉しいことにお返事をいただくことも増えてきました。

 

まだまだ手探り状態ですが、思いを持って少しずつでも前進させてまいります。

 

成美、成峯のMiRAIレポートブログもご覧ください。

MiRAIレポートブログ

miraireport.hatenablog.com